自分はいったい、
どんな家具が好きだったのだろう。


心を静かに、シンプルにして考えてみた。


子どものころから今まで、
移動を繰り返す生き方をしていると、
家具を買うとか、ましてや家を買うなんてことについて、なかなか考えなくなっているのは知っていた。


大人になって、自分の自由に生きても良いのに、
自分自身を身軽にしなきゃという強迫観念めいたもので縛っていた気がする。


何か、今日、三十代も半ばにして、初めて気付いた。

そんな観念も、自分のやりたいように覆すことさえ、わたしは自由なのだ。

いったい全体、わたしは何に遠慮して生きてきたのだろう。


目の前が晴れ渡り、シンプルでうつくしい自分のすきな色にしゅっと収束したような気がした。



そうか。

好きな家具。


わたしにも好きな家具のスタイルはある。
インテリアは大好きなのだ。


仕事を8時半で切り上げ、何故かしんとした神聖な気持ちで、無印良品(シンプル教の友)を詣でた。

閉店十分前。
意識を集中させて、シンプルでうつくしい家具たちを観ていく。

わたしは、何が好きか、そのことに意識を集める。



アパート暮らしの大学生のころ、ソファのある部屋に憧れていた。(部屋が狭かったので無理だった)

でも、生まれてこの方、ソファなんて買ったこともない。
憧れのイメージははっきりしているのに。

某国で借りたやたら広いアパートの家具は最悪な趣味で、わたしは単にそれを大家のせいにして、自分でできることをしなかった。


なんてことなんだろう。


可能な限りのことをして、好きなものに囲まれて暮らせばいいのに!



聖なる無印良品をじっくりと十分間あるきまわり、そのことを自分のお腹に浸透させた。


すてきなダークブラウンのチェスト。
ダイニングテーブルとチェア。
白い布貼り(綿のカバー)のソファ。
シンプルで機能的なテレビボード。ワークデスク用の座り心地よい(腰にやさしい)チェア。


さあ。


お財布と、ほんとうに好きかどうかと、全体のバランスと相談だわ。



何故だか、コーヒーが飲みたくなったよ。
とびきり美味いやつ。



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