動じないひとだから。
彼は、狼みたいな部下を絶妙に飼い慣らしている。

そのひとを、わたしは直接みたことはないんだけれど、だーりんの話を聞くかぎり、恐ろしく頭が良くて、ひとりで超人間的に仕事ができる。

ずるいくらいに賢く、駆け引きができる輝かしいたくさんの能力を身につけ、どの資格能力でも独立できそうなくらいだ。

しかも年齢はわたしと同じくらい。前職の給与なんてわたしの何倍かしらって感じ。


そんなひとが、だーりんの経営する会社を選んだ。二人でパートナー組んで、びっくりするような数の仕事を受け、ひとの何倍も働き、プロジェクトをまわしている。

狼だけに、くだらないことを言う連中には噛みつく。
くだらないおじさんたちには、彼のすごさがわからない。だから、だーりんがよく飼い慣らしているなと驚く。


でも、わたしにはなんとなく、その狼さんの気持ちがわかる。

おじさんたちの、本質的なものと関係ないくだらない見栄や自慢に反応し、仕事をしないことにイラついているのだ。
だから噛みつく。

おじさんにはその理由がわからない。ただ怖がるだけ。


だーりんというひとは、どこかがすこーんと抜けているひとだ。
くだらない見栄もないし、わけのわからない表面的なことでいちいち反応しない。

だから狼は、服従する。


だーりんは、何だか超越したようなひとなのだ。

わたしの激しい感情も、すっと受け止め包み込むことができるのも、その、どこか抜けていてすこーんとしたようなところがあるからだ。


男は普通、わたしの感情の激しさに無駄に動揺したりするから、ますますわたしの神経を逆なでするけれど、だーりんには全くそんなところがない。
だからわたしは、安心する。

このひとの言うことに素直にしたがって、心から信頼しちゃう。ごろにゃんになる。

大好きだからというだけじゃなく、だーりんへの尊敬と信頼はゆるぎない。


あたしは誰にでも、にゃごにゃご甘える子じゃないんですよ。だーりんって、すごいんですよ。
だから、そういうあなたのすべてが好きなのですよ。


付き合って五年。
また告白した。

彼のことが、大切すぎる。


大切だからこそ、あのひとと一緒にいるために、自分はひとりでいてもいい。

そんなことさえ思ってしまう。




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