つきあいはじめのころ、彼には帰るところがあるということは百も二百も承知であったわけで、最初から心がとてもとても痛かった。

けれど。

心のどこかで、100%自分のものではないオトコであることで少し解放されている気分にもなっていた。


これまでずっと、週末にはいつも仕事以外の活動、つまりNGOとか、なんらかのセミナーやイベント等々、とにかく色んな予定を詰め込んでいた。いずれも、「友だちづきあい」というよりも「自分のため」の予定ばかり。

だから週末のたびに彼氏とデートする生活に苛立っていた時期もあった。
「週末仕事」が片付かないじゃないの、と思っていた。



海外赴任したり、大学院留学したりというわたしの生き方は、フツーのオトコには理解しづらいのはわかっている。いままでの彼氏たちはそうだった。


その点、あのひとはせいぜい月に一回くらいしか会えない。
海外赴任していたときは、わざわざ地球を半分回ってシンガポールまで行って会ったけれど、そのあとは一年くらい会わなかった。電話とメールだけ。
仕事のこともよくわかってくれる先輩でもある。


淋しがりやだけど、ひとりになりたい。

そんな自分には、なかなか会えないカレの方がよかったのかも。「半分くらい」の時間を過ごすカレでよかったのかも。なんてことを思うこと自体が淋しい。


でも、そういうわけで、わたしは人生の5年間を半分の恋人と過ごしたわけだ。
一緒になれない彼を愛し、20代だったのに30代になってしまいましたのです。


それって、どうなんでしょう。
半分ではなく100%のオトコが、いてくれるほうが良いんでしょうか。


こんなに苦しむのが人間関係なのかしら、ね。



すっかり恋愛日記と化しているんだけれど、もっと色んなことを整理していきたいな、と。

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